研究室の概要
食品機能学分野(新井 博文)
近年、生理機能を示す食品が注目されており、さまざまな特定保健用食品や機能性表示食品が開発されています。本研究室では、オホーツク地域に特有の農産物に含まれるポリフェノールなどの食品成分の生理機能(アレルギー抑制作用、炎症抑制作用、アテローム性動脈硬化症抑制作用、皮膚の活性酸素障害抑制作用)およびその作用機序を培養細胞を用いて明らかにする基礎研究を行なっています。
食品加工学・食品分析学分野(Feng Chaohui)
独特の食感と風味を持つソーセージは、羊や豚などの腸(ケーシング)に味付けされた肉や脂肪を詰めることで製造されますが、天然素材であるため品質にばらつきがあり、加工中の破裂が生産効率を低下させる原因となっています。本研究室では、ミカンなどの果皮由来フラボノイドでの処理によってケーシングを改質し、その性状を近赤外ハイパーススペクトルイメージング法で評価する研究をしています。これにより、持続可能な開発目標(SDGs)「飢餓をゼロに」の達成にも貢献することが期待されます。
生物物理学・情報生命科学分野(近藤 寛子)
生命科学や化学の分野でもコンピュータを用いた研究が増えています。本研究室では、シミュレーションやディープラーニングを用いてタンパク質の機能の仕組みを研究しています。タンパク質は免疫応答、代謝、光合成などあらゆる生命機能に関わっているため、その仕組みを理解することは医療や産業にも役立つと期待されています。
研究キーワード
機能性食品、ハーブ、生薬、ハマナス、ポリフェノール、アレルギー、炎症、アンチエイジング、活性酸素、細胞、免疫
食肉加工、ソーセージ、ケーシング、非破壊分析、フラボノイド
研究室の場所
10号館1階、2階
3号館4階
研究室で学ぶことができる技術
細胞培養(無菌操作)、食品成分の一般分析、低分子化合物の分析(HPLC、TLC)、タンパク質の分析(電気泳動、ウエスタンブロッティング、ELISA)、mRNAの分析(リアルタイムPCR)
食品賞味期限評価、ハイパースペクトルイメージング、食品品質評価(微生物検査、水分分析、Lab 色空間分析、テクスチャ分析食品官能分析など)、微生物増殖予測モデルの分析、画像処理、多変量解析の技術、統計解析(SPSS)、応答曲面法 (Minitab)
プログラミング(Python)、Linuxの基本操作、構造インフォマティクスの基礎知識、スクレイピング、機械学習(ベイズ統計、多変量解析)、ディープラーニング(AI)、分子動力学シミュレーション、量子化学計算
卒業生の主な進路
大学院進学(北見工業大学、北海道大学、名古屋大学、広島大学、新潟大学、明治大学、大阪府立大学、兵庫県立大学)、公務員、ホクレン、JA(農協)、ニプロ、ヒノキ新薬、日本製薬工業、北海道曹達、イオン北海道、セイコーマート、マックスバリュー、ヤンマーアグリ、イカリ消毒、神戸屋、ニチロ畜産、北一食品、和弘食品、みちのく銀行、旭川空港など